ゲゼルの自由貨幣で格差是正なるか

自由貨幣は減価するので皆お金を使うだろう。けれど、経済的格差を是正できるのかな!?

シルビオ・ゲゼル

シルビオ・ゲゼルSilvio Gesell, 1862年3月17日 – 1930年3月11日)は、ドイツ人実業家・思想家。自由貨幣の概念を提唱。

自由貨幣とは、一定期間ごとに減価していく貨幣のこと。お金は食品などと異なり腐ったりしない。価値が変わらないことが金利収入を生み、貧富の差を拡大させる。よって食品などと同様お金も価値が減っていけば、貧富の差を縮小できるとゲゼルは考えた。

ゲゼルの自由貨幣でデフレ脱却

ゲゼルの時代は、金本位制。管理通貨制の現代と異なり、デフレに陥っても国は容易に貨幣を増やすことができない。ならば貨幣を減価することでインフレに誘導し経済をまわす。→ デフレ脱却!?

手持ちのお金が減っていくなら、誰もが慌てて使うよねって話。

自由貨幣と金利

そして「銀行もお金をただ持っていると損だから、金利を低くしても貸し出すだろう。金利収入が少なくなれば、貧富の差を小さくできるはず。」by ゲゼル

ん? 銀行は信用創造でお金を貸してるから、自己資本比率なんて微々たるもの。手持ち資金の減価を恐れ、慌てて貸す必要はないよね。街金なら当てはまるのかな!?それに現金所持が不利になるほどの減価率、ハイパーインフレなら金(ゴールド)や不動産などインフレ耐性の高いものにお金持ちほど変換する。インフレターゲットとしてよくあがる年利2%とかなら、貸出す際に自由貨幣の減価率を貸出金利に上乗せすれば良い話だし。。って、むしろ金利は上昇するよね。事実インフレ時は、金利上昇するものだし。貧富の差は、、

現代版自由貨幣

現代は管理通貨制。国は量的緩和の名の下に、通貨供給量を増やすことができる。貨幣価値が下落する点は、ゲゼルの自由貨幣と同じ。だけど手持ちのお金に変化が無い以上、不況で将来不安があるとむしろ使わないよね。よって招く結果は、悪性インフレ→スタグフレーション。日本の失われた30年が良い例。

ゲゼルの自由貨幣を導入するにしろ、現金と各種電子マネーが入り乱れ技術的問題も山積。そのうえで国レベルでやるとなると更に大変。仮に導入できたとしても、インフレは資産課税の側面がある。それを一律でやることが格差是正につながるのか?

まとめ

自由貨幣は、経済の活性化には有効。しかし低金利につながるかは疑問。また、インフレのしわ寄せは経済的弱者に向かうもの。よって、格差是正にはむしろマイナス。

現代において貧富の差は、金利収入以外にも税や教育等が複雑に絡み合っている。一筋縄では、いかない。とはいえ、約100年前の理論と考えると天才は凄い事考えるよね。。


以上、『シルビオ・ゲゼル入門 減価する貨幣とは何か』 [ 廣田裕之 ] の読書感想文(照)。↓読書感想文の課題図書↓


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